捻挫とあなどることなかれ③

武蔵小杉のスポーツ整形外科「ベースボール&スポーツクリニック」理学療法士の安達玄です。

前回のブログで捻挫は外側の靭帯損傷が多く発生し、重症度によって復帰期間が異なることをご紹介しました。

今回はリハビリの内容についてご紹介します。

まず、捻挫のリハビリにおいて、把握しておきたいことは、靭帯の再生には一定の期間と足首にかかる力学的ストレスの制限が必要であり、このような知識と技術を持ち合わせた医療機関での治療を必要とすることです。

早期に復帰してしまうと靭帯の修復が不十分となり、ギプスや装具などでの固定が長くなりすぎると足関節が固くなってしまいます。靭帯の修復が不十分であると足関節の安定性が乏しい状態となり、再受傷のリスクや靭帯が緩くなり、変性してしまう可能性が高まってしまいます。一方、固定を長期間行うことで足関節が固くなってしまうと守備の動きや走り方影響が出る可能性があり、パフォーマンスの低下や二次的なスポーツ傷害を発症しやすくなってしまいます。

近年では固定期間を長く設ける治療ではなく、Functional treatmentという比較的受傷後早期から足関節の足の裏が内側・外側に向く動き(内返し・外返し)を制動した上で可動域を広げる運動療法や全荷重を促す治療の有効性が示されています(1)。

「固めすぎず、緩めすぎず」がポイントと言えそうです。

言わずもがな、痛みや腫れ、主観的な足関節不安定性など一人ひとり症状の程度や復帰に求めるレベルが異なりますので、復帰に向けて現状の状態を把握し、適切な医学的治療やリハビリテーションを段階的に行うことが最適な復帰と再発予防において重要です。

捻挫の症状でお悩みの場合はお早めに医療機関をご受診くださいね。

参考文献
1)『足関節ねんざ症候群―足くびの捻挫を正しく理解する書―』 高尾昌人 編 全日本病院出版会 2020年

ベースボール&スポーツクリニック
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