MよりWの方が肩・肘の負担が小さい 〜千賀投手のコメントから〜

武蔵小杉のスポーツ整形外科「ベースボール&スポーツクリニック」です。

今回は、ピッチングにおける「コックアップ」について、興味深い記事がありましたので、ご紹介します。

以下、「Sports Graphic Number 989 令和元年11月14日号」に掲載されていた福岡ソフトバンクホークスの千賀滉大投手のコメントです。

「ピッチャーのヒジの使い方を訊くと、ほとんどの人が『テイクバックのときには両方のヒジを上げて、Mの形を作れ』って言うじゃないですか。でもメジャーのピッチャーを見ると、そうなっていないんですよ。Mじゃなくて、Wの形で上げているんです。(千賀投手)」

テイクバックでは両方のヒジをMの形で上げるべきだという野球界の常識を疑ってかかり、Wの形で上げたほうが肩、ヒジには負担がかからないと千賀は主張していた。(Sports Graphic Number 令和元年11月14日号より)

千賀投手のコメントにある「Mの形」とは、専門的には、肘から上がる内旋位コックアップの指していると思われ、同じく「Wの形」とは肘より先に手が上がる外旋位コックアップのことを指していると思われます。

新版 野球医学の教科書より

当院の馬見塚尚孝医師の著書である「新版 野球医学の教科書」でも、子どもには障害予防の観点から外旋位コックアップをすすめています。

スポーツ障害を予防するためには、千賀投手のようにこれまでの常識を見直したり、検証することが必要なこともあります。

参考文献
石田雄太(2019)『Sports Graphic Number989 令和元年11月14日号 千賀滉大 宣戦布告のストレート』文藝春秋.
馬見塚尚孝(2019)『新版 野球医学の教科書』ベースボールマガジン社.

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