「日本野球学会第3回大会」に参加してきました!

ベースボール&スポーツクリニック/理学療法士の宮﨑未来です。


先日、日本野球学会に参加し、ポスター発表およびディスカッションを行ってきました。

本学会は、医療者だけでなく、元プロ野球選手、現場指導者、研究者など、野球に関わる多様な立場の方々が集まる学会であり、競技現場に即したリアルな課題が数多く共有されていました。


今回の発表テーマは、
「胸郭出口症候群(TOS)の自覚症状と身体所見の関連― グラウンドで見逃されやすい症状に着目して ―」です。

野球選手からよく聞かれる
•「ボールがすっぽ抜ける」
•「力が入りにくい」
•「球がかかりにくい」
といった訴えは、肩や肘そのものの問題、フォームや技術的な問題として捉えられがちです。しかし実際には、胸郭出口症候群(TOS)という神経・血管の圧迫障害が背景に隠れているケースも少なくありません。

本発表では、Roosテストなどの身体検査を用いることで、こうした「見逃されやすい症状」を早期に拾い上げられる可能性について報告しました。

学会中はじっくりと意見交換ができ、
現場で指導・サポートをされている方々が
「何に悩み、何を課題と感じているのか」を直接聞く貴重な機会となりました。

イップスやコントロールに関する研究など、
“パフォーマンスを高める”視点の発表が多かった一方で、医療的視点からの発表はまだ少ないという印象も受けました。

だからこそ、
医療と現場をつなぐ視点の重要性を、改めて強く感じています。

「あなたの周りにも“隠れTOS”の選手がいるかもしれない」

この学会で得た知見を、日々の診療やコンディショニングに還元し、選手一人ひとりが安心して競技に向き合える身体づくりをサポートしていきます。
投球時の違和感や、原因がはっきりしない不調がある方は、お気軽にご相談ください。