鉄欠乏性貧血と疲労骨折

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さて、今日は鉄欠乏性貧血と疲労骨折について解説いたします。ご存知のように、鉄欠乏性貧血は内科の病気、疲労骨折は整形外科の病気ですが、どのように関係があるのでしょうか?

そのキーワードは”鉄”です。

鉄欠乏性貧血はその名前の通り、”鉄”が欠乏したために赤血球が減少する”貧血”という状態になった病気です。

一方、疲労骨折は、繰り返す力が骨に作用して、骨を治すスピードより折るスピードが早くなって折れてしまう病気です。骨は鉄筋コンクリートに例えられるように、カルシウムを中心としたコンクリートと、コラーゲンを中心とした鉄筋で構成されています。

鉄が減少するとコラーゲンの合成が少なくなることがわかっており、骨の中では鉄筋の質が悪くなると考えられています。鉄は他にもビタミンDの合性能を低下させることが報告され、結果として骨のコンクリート部分への悪影響もでてしまいます。

このように、鉄欠乏は、貧血を来すとともに骨の質も悪くなって疲労骨折となってしまうのです。

そこで当院では、貧血の患者様にも疲労骨折の患者様にもこの鉄の状態を採血検査し、よりよい治療を目指しております。

鉄欠乏によって、貧血と疲労骨折がつながっていることがわかりますね!