日常の膝の痛みについて考えましょう!
ベースボール&スポーツクリニックの理学療法士、鈴木です。
今回は、中高年者の日常生活によく見られる膝の痛みについて紹介します。
■変形性膝関節症の現状と重要性
・現在、変形性膝関節症の有病者数は約2,500万人、男女比は1:4と言われています。これは介護を要する原因の上位に位置しています。
■変形性膝関節症の症状と原因
・変形性膝関節症は、軟骨の損傷により関節に炎症が起こり、痛みが生じる病気です。症状には動作開始時の痛み、階段昇降の困難、膝の変形などがあります。
・原因としては体重増加、筋力低下、加齢、生活習慣などが挙げられます。
■予防と対処法
・体重に関して:歩行では体重の約3倍、階段昇降には体重の5倍が膝にかかり、体重増加は関節への負担を増加させます。
・筋力に関して:大腿四頭筋の筋力が重要であり、低下すると関節への負担が増え、痛みが生じやすくなります。
・生活習慣に関して:女の子座りや正座、ハイヒールの着用などが膝への負担を高めることが知られています。また、重いものを持つなどの動作もリスクとなります。
・加齢に関して:加齢とともに活動量の低下があり、これが体重増加や筋力低下に繋がり、関節への負担が増加します。
■対処法の可能性
変形性膝関節症は加齢に伴う疾患とも言われており、患者様が「痛いのは歳だからしょうがない」と思うことがありますが、体重、筋力、生活習慣の改善は可能です。それによって膝痛を軽減できる可能性がおおいにあります。
これらの対処法を取り入れることで、膝痛の予防や軽減が期待されます。患者様は加齢を受け入れつつも、積極的に生活習慣の改善に取り組むことが重要です。
当院ではInBodyを活用し、身長・体重・体組成を評価し、筋力強化だけでなく管理栄養士による栄養的サポートも行いながら患者様に合ったサポートを提供させて頂きます。