小中学生の投球時の肩の痛み ― リトルリーガーズショルダーとは

〇この記事のポイント
・上腕骨近位骨端線離開(リトルリーガーズショルダー)は、成長期の野球選手にみられる投球による肩の障害です。
・グラウンドでは「押して痛いか」「腕を外にひねって痛いか」で簡単にチェックできます。
・痛みがあるときは投球を中止し、早めに医療機関を受診しましょう。
武蔵小杉のベースボール&スポーツクリニックです。
秋になり、新チームでの練習や試合が本格的になる時期です。投球量が増えるこの時期は、「投げると肩が痛い」と感じる成長期の選手もいます。
今回は、ジュニア期の野球選手にみられる「上腕骨近位骨端線離開」について、グラウンドでできる簡易チェックとあわせてご紹介します。
〇上腕骨近位骨端線離開(リトルリーガーズショルダー)とは?
上腕骨近位骨端線離開とは、投球動作によるストレスが繰り返しかかることで、上腕骨(二の腕の骨)の肩に近い部分にある「骨端線」が開いてしまう障害です。リトルリーガーズショルダーとも呼ばれます。
骨端線は骨が成長するための場所で、軟骨でできています。軟骨は骨に比べて力に弱いため、投球による負担を受けやすい部分です。
〇どのような選手に起こりやすいですか?
骨端線が残っている成長期の選手に起こる障害です。骨端線は成長が終わると閉じていくため、主に小学生から中学生の選手にみられます。
主な症状は、投球時や投球後の肩の痛みです。
〇グラウンドでできる簡易チェックは?
次の2つで確認できます。指導者や保護者の方が、選手と一緒に行ってください。
・押して痛いか(圧痛)
投げる側の肩の外側、肩の先端から少し下のあたりを、指で軽く押します。反対側の肩と比べて痛みがあるかを確認します。
・腕を外にひねって痛いか
選手は腕を体の横に下ろし、肘を90度に曲げて脇をしめます。保護者や指導者が肘と手首を支え、手を外側に開くように、ゆっくり肩をひねります。このときに肩に痛みが出るかを確認します。
痛みがある場合は、投球を中止し、医療機関を受診してください。
チェックの際は、強く押したり、無理にひねったりしないでください。また、このチェックは受診の目安を知るためのもので、診断の代わりにはなりません。痛みがなくても、投球時の違和感が続く場合は受診をおすすめします。
〇医療機関ではどのように診断・治療しますか?
医療機関では身体所見を確認したうえで、レントゲンなどの画像検査をもとに診断します。
上腕骨近位骨端線離開と診断された場合、一般的には4週間程度を目安に投球を休止します。その後、痛みの状態を確認しながら、段階的に投球を再開していきます。
休止の期間や再開の進め方は、骨の状態や症状によって一人ひとり異なります。そのため、当院のリハビリテーションで機能の改善や強化、投球動作の確認・修正も含めて復帰をサポートさせていただきます。
〇よくあるご質問
Q. 投球はいつから再開できますか?
A. 一般的には4週間程度の投球休止が目安ですが、骨の状態や症状によって異なります。診察やリハビリテーションで復帰の時期を確認していきます。
Q. 痛みがなくなれば、受診しなくてもよいですか?
A. 痛みが引いても自己判断で投球を再開せず、一度ご相談ください。 また、当院では再発防止のためのリハビリテーションも実施しておりますので併せてご相談ください。
Q. 投げる以外の練習はしてもよいですか?
A. 症状や状態によって、できる練習は異なります。受診の際にご相談ください。
お問い合わせ
ベースボール&スポーツクリニック(神奈川県川崎市中原区小杉町2-228-1 W4)
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