「バッティングで手のひらが痛い」は骨折かも?①
2020年5月11日
2022年1月26日
武蔵小杉のスポーツ整形外科「ベースボール&スポーツクリニック」です。今回は、野球の打撃障害のひとつである有鉤骨(ゆうこうこつ)疲労骨折についてご紹介します。
有鉤骨疲労骨折とは、打撃の際、引き手側(ボトムハンド)の手関節の中にある有鉤骨を骨折する障害です。主な原因としては、打撃練習を繰り返すことによるストレスで有鉤骨が弱くなり、空振りやファウルチップなどの急激なストレスによって骨折します。この障害の特徴は、ほとんどの例で完全骨折していることです。
治療法としては、手術によって折れた骨を取り除きます。手術後、復帰するまでに3〜4ヶ月かけて素振り、ペッパー、トス、フリー打撃と徐々にレベルアップしていきます。
このように「バッティングで手のひらが痛い」と感じたら有鉤骨を骨折している可能性があり、手術を含めた専門的な治療が必要なことが多いので、早めに受診しましょう。
参考文献
馬見塚尚孝(2015)『高校球児なら知っておきたい野球医学』 ベースボールマガジン社.
ベースボール&スポーツクリニック
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