野球腰

武蔵小杉のスポーツ整形外科、スポーツ総合診療のベースボール&スポーツクリニックです。

先日、開業以来満4年が過ぎましたので、この4年間の代表的野球腰である腰椎分離症で何人受診されているか?を調べてみました。そうしますと2019年4月1日〜2023年5月10日の間に腰椎分離症は662人もの患者様が来院されていました。年平均160名もの腰椎分離症の患者様がきていることに驚くとともに、この野球腰の予防法や治療法についてもっと紹介しなければならないと感じました。

さて、この腰椎分離症の一般的治療法としては、コルセットを装着してリハビリテーションを行うことが上げられます。当院では、片側例と両側例でも初期例はすべて柔らかい簡易コルセットを作成しております。また、両側例の進行期以上は硬性コルセットを作成しています。なぜこのように分けているかというと、これまでの治療成績で片側例や両側例でも初期例は簡易コルセットでも治癒することがわかっているからです。

ただ、当院の治療はコルセットとリハビリテーションに加えて、栄養学的治療と睡眠指導、コーチング学的介入を併せたものという特徴があります。

栄養学的治療は、栄養不足の状況を捉えて採血検査などを行い、足りない栄養素を様々な方法で補給するというものです。みなさんがびっくりするくらい栄養学的な課題が成長期アスリートにはあるのです。

コーチング学的介入も重要です。これは、日本代表も担当している医師、トレーニングコーチ、理学療法士がコーチング経験も踏まえて「パフォーマンス向上と治療の両立」を目指した方法で介入しております。打てて、守れて、走れて、投げられることが大切だからです。

このような、新しい治療法や予防法を駆使して、皆さんの野球腰に対処しています。