スイマーズショルダーの治療

武蔵小杉のスポーツ整形外科「ベースボール&スポーツクリニック」です。

今回は、当院で行っている医学的診断とパフォーマンス構造別診断の実際を競泳選手のスイマーズショルダーの治療を例にご紹介します。

先日、ある大学生の競泳選手が練習中の左肩の痛みを訴えて来院されました。

この選手は、最近、自由形のフォームを変更されたそうで、フォームを変えて数日後、練習をしていると左肩が痛むようになりました。特にPull(水をかく)動作で痛みが出るとのことでした。この選手に対して、医学的診断とパフォーマンス構造別診断を行ったところ、医学的診断では、肩のインピンジメント症候群と診断され、肩の骨同士が衝突することが痛みの原因であることが明らかになりました。

また、パフォーマンス構造別診断では、選手にご持参していただいた練習風景の動画を用いて、自由型のフォームを確認したところ、リカバリーフェイズ後半からentry~Pullフェイズでインピンジメントが生じやすい動作パターンとなっており、このことが医学的診断で明らかになった骨の衝突を起こしている原因であることが明らかになりました。

一般的には、スイマーズショルダーと言われる競泳選手の肩の障害は、肩甲帯柔軟性や肩関節可動性が関与するとされますが、このように動作そのものが課題となる場合も多くあります。従来のスポーツ障害の診断では、レントゲン、エコー、MRI等を用いた医学的診断を中心に行うことが一般的でしたが、上述のようにパフォーマンスに関する診断も行うことで、スポーツ障害をより幅広い視点から正確に診断することができます。

パフォーマンス構造別診断は、当院のスタッフと患者さまをつなぐコミュニケーションツールとしての役割も備えており、選手が次に取るべきアクションが明確になります。

「痛みの原因がわからなくて困っている…」というアスリートの方は、是非、当院をご受診ください。

ベースボール&スポーツクリニック
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