NSCAジャパンS&Cカンファレンスでの講演 〜豊田育成コーチ〜
神奈川県川崎市のスポーツ専門病院「ベースボール&スポーツクリニック」の豊田太郎です。
先日、NSCAジャパン様からの依頼で、神戸行われた「NSCAジャパンS&Cカンファレンス2019」にて講演をしました。
NSCAジャパンS&Cカンファレンスとは、ストレングス&コンディショニング(S&C)とその関連分野をテーマに年に1回開催しているカンファレンスで、国内外から講師を招聘し、様々な講義やワークショップによって構成されています。
今回、私は、コーディネーショントレーニングをテーマにお話しました。
コーディネーショントレーニングとは、1960年代に旧東ドイツのライプチヒでアスリートの情報系パフォーマンス前提(運動を操作・調節する能力)の向上や、筋力・持久力・スピード・柔軟性などの様々なパフォーマンス前提を統合あるいは最適化することを目的として開発されたトレーニング方法です。
しかしながら、日本国内ではコーディネーショントレーニングを「子ども達向けの身のこなしや器用性を向上させるトレーニング」として普及が進んでいるケースが多く、競技力向上を目的とするトレーニングにおいては、充分に活用されていないように感じています。
これまで、私が学んできたライプチヒ学派、あるいは、私が一緒に仕事をしてきた海外のトップコーチ達は、コーディネーショントレーニングを身のこなしや器用性のトレーニングとしてだけ活用するのではなく、最小のエネルギー(筋力や持久力)で最大のパフォーマンスを発揮するための方策として活用しており、私もそのような目的でコーディネーショントレーニングを活用しています。
本講演においても「競技力向上」と「最小のエネルギーで最大のパフォーマンスを発揮する」の2点をキーワードにお話しました。
こちらの動画は、講演の中でトップアスリートのコーディネーショントレーニングの例として紹介したスキージャンプのオリンピック金メダリストであるシモン・アマン選手のコーディネーショントレーニングの様子です。
今回の私の講演がストレングストレーニングを専門とされているNSCAジャパンの皆様にとって、ストレングストレーニングで養った筋力をより効果的にパフォーマンス向上に繋げるための一助となれば幸いです。
ベースボール&スポーツクリニック
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