野球障害からの復帰は早期発見と治療が鍵

武蔵小杉のベースボール&スポーツクリニックです。

近年、スポーツ医学の専門家による様々な啓発活動が功を奏し、肘の痛みを感じた際には早めに病院を受診する選手が増えました。

その結果、重度の肘の離断性骨軟骨炎の患者は大幅に減少しました。また、診断方法や治療技術の進歩により、肘の投球障害を抱えた野球選手が復帰することが一般的になりました。手術を要するケースも存在しますが、他のスポーツにおける膝の前十字靭帯断裂や肩の脱臼といった怪我と比較すると、野球における肘の投球障害が子どもたちの将来に大きな影響を与えることは少なくなりました。

一方で、早期に腰椎疲労骨折を見逃してしまい、腰椎分離症に至るケースや、胸郭出口症候群の診断がつかず苦しむ選手がいます。

野球障害からの復帰は、早期発見と治療が鍵となります。

選手が腰痛を訴えた場合は、腰椎疲労骨折の可能性を疑い、MRI検査が可能な医療機関を速やかに受診し、また、肩や肘の痛みを訴える選手がいれば、胸郭出口症候群も含めた診断を行う医療機関への受診をおすすめします。