マットスイッチによる下肢のパワーの評価

こんにちは!野球医学とスポーツ総合診療のベースボール&スポーツクリニックです。

スポーツ障害の治療や予防、アスリート育成においては、まずは現状を評価し、目標とするパフォーマンスとの差を確認する「ギャップ分析」が有効であると言われています。具体的には、技術力や体力を測定・評価し、ギャップを把握することで、リハビリテーションやトレーニングの具体的な計画を検討することができます。

今回ご紹介するのは、跳躍の測定を通じた下肢のパワーの評価です。垂直跳び等の跳躍は下肢のパワーを評価するための方法としてよく用いられますが、当院では滞空時間と接地時間を1ミリ秒単位で測定することが可能なマットスイッチを用いて測定を行っています。

その他にも連続ジャンプを行い、接地時間と跳躍高の組み合わせによって評価を行うRSI(リアクティブストレングスインデックス)なども当院で測定することが可能です。RSIはスプリントパフォーマンスと関連しており、陸上競技の短距離種目やスプリントが必要な球技種目で注目されていましたが、最近では、RSIの向上は陸上競技の長距離種目のパフォーマンスを向上させる可能性あることなども報告されています。

スポーツ動作や体力の評価や介入によって、スポーツ障害の治療や予防ができることは、患者様にとって非常に価値あるものであると考えております。