投球時・投球後の痛みやしびれ「胸郭出口症候群」

武蔵小杉の「ベースボール&スポーツクリニック」です。
今回は、投球障害の一つである「胸郭出口症候群」について紹介します。

投球時や投球後のしびれや痛み、または、投げたボールがすっぽ抜けるといった症状で困っている野球選手が受診した結果、胸郭出口症候群と診断される方が多くいます。

日常生活においても、電車やバスで吊り革につかまっている時や、ドライヤーで髪を乾かしている時に腕がしびれたり、力が入りにくくなるといった症状が現れます。

当院の馬見塚尚孝理事長の著書、「高校球児なら知っておきたい野球医学」では、胸郭出口症候群について以下のように述べています。
「胸郭出口症候群とは、ガッツポーズのような姿勢を取ると、鎖骨と第一肋骨の間で腕への神経や血管が圧迫され、しびれや手に血液が行きにくくなる症状が出る障害です。」

当院では、胸郭出口症候群で多くの野球選手が受診し、診断と治療を受けています。

野球肘や野球肩だと思い、さまざまな対応をしても症状が改善しない方は、胸郭出口症候群の可能性を疑う必要がありますので、ぜひ一度ご受診ください。

参考文献

馬見塚尚孝(2015)『高校球児なら知っておきたい野球医学』 ベースボールマガジン社.

ベースボール&スポーツクリニック

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