プロ野球選手が受けているPRP 注射ってなんですか?

武蔵小杉のベースボール&スポーツクリニックです。

近年、日本のプロ野球選手やメジャーリーガーがPRP注射、あるいはPRP療法という治療を受けていることがニュースに取り上げられています。それらのニュースには、トミー・ジョン手術のような手術を選択するよりも早期復帰を期待してPRP療法を選択したという内容が見受けられ、野球の投球障害で悩まれている方や野球ファンの方の中には「PRPって何だろう?」と思われている方も多いと思います。

PRPとは、Platelet-Rich Plasma(多血小板血漿)の略で比較的新しい治療法です。患者様ご自身の血液の細胞成分から血小板を多く含んだ成分だけを取り出し、関節内に注射することで、血小板に含まれる「成長因子」のはたらきで患部の自己修復機能を促進します。

PRP療法は、手術を必要としない関節内注射による日帰り治療です。また、患者様ご自身の血液を用いる治療ですのでアレルギー反応等のリスクが少なく安全性が高いと言われていることから、野球選手が肘や肩の障害に対して、PRP療法を選択することがあります。

当院では、PRPの成分を濃縮させて血小板を活性化し、より多くの成長因子を取り出し、関節内に注射するPFC-FD療法を自由診療で行っています。次回のブログでは、PFC-FD療法について、ご紹介します。

参考文献
Jun Araki, et al. Optimized Preparation Method of Platelet-Concentrated Plasma and Noncoagulating Platelet-Derived Factor Concentrates: Maximization of Platelet Concentration and Removal of Fibrinogen. Tissue Engineering. Part C, Methods; 18(3): 176–185. 2012.

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